鉄道事業部 車両製作所 新車工場

 

形式

国鉄 クハ68 / クハ76 (その4)

製造

Kobe Heavy Inderstrial (Thailand) Co,Ltd.
Bankok Factory

 


クハ76の台車はTR48です。 他の車両は全て当時の台車が残っていますが、どういう訳かTR48のみ台車枠が3枚しかありません。

台車はつぼみ模型の真鍮ドロップ製です。すっきりとして好感の持てるパーツです。

これを生かして何とか当時の様子を再現したいので、コピーに挑戦することにしました。

シリコンゴムによるコピーにトライしたかったのですが、当然タイではこの辺りの素材の入手は困難です。

そこで、今回はエコーモデルで購入したプラリペアを使用してみることにしました。

まず、「型取くん」と称する型ゴムを温めて端から押し付けていきます。

 

細かいディテールが再現出来るように細い棒でゴムを押し付けていきます。

その上から余ったゴムを盛り付けて、冷えれば型の完成です。

比較的細かい所まで再現出来た型が出来ました。

次にキャスティングです。

まず造形剤の粉末をふりかけます。最初は型の半分位にしておき、二回目で型いっぱいにプラリペアをまぶすとうまくいくようです。

最初のトライでは一気に造形剤で埋めてしまった為、造形剤に後述のリキッドが到達せず粉のままの部分があり失敗しました。

 

次に混合用リキッドを付属のニードルで垂らします。

10分ほど放置すると型から外せる状態になります。

 

3回目のトライでそこそこのパーツがコピーできました。

表面がちょっと荒れていますが、これら簡単な工程を考えると、十分な出来と言えます。

バリと裏面を仕上げて、とりあえず完成です。

枕バリ取り付けの為の真鍮パイプの在庫が無いので、この先の工程はしばらくおあずけです。

ここの所、何かと忙しいのでじっくりと製作にかかれません。

そうこうしている間に、何とコピーの台車枠が反っていることに気づきました。

予定では枕バリの取り付けはパイプを打ち込んでネジを切るつもりでしたが、反った台車枠の矯正を兼ねて、t:1.0の補強板を作ることにしました。

車軸受けはモア製の軸受けメタルを仕込むのでΦ3の穴をあけておきました。

軸受けメタルのハンダ付けの準備をします。

角材に31mmピッチで穴をあけました。 片側がΦ2.2mm,もう一方はΦ2.6mmです。

穴の大きさの違いについてはは後述します。

Φ2.2mm側に軸受けメタルを挿入し、台車枠をかぶせハンダ付けします。

これは板(車体)の外側に軸受けメタルの底面がくるようにする為です。こうしないとコピーの樹脂台車枠側とオリジナルの台車枠とそれぞれの軸受けメタルの位置関係がずれてしまうからです。

もう一方のΦ2.6mm穴は単に逃げ穴なので大きめに開けてあるだけです。

分かりづらいかもしれませんが、板の外側は軸受けメタルの底面とツライチになっています。

コピーの台車枠への穴加工です。

枕バリ取り付けと軸受けメタルの逃げ穴をあけました。

オリジナルの台車枠にも軸受けメタルを仕込むのでΦ2.2mmの穴あけを行いました。

枕バリは手持ちの0.8mmの真鍮板で作りました。

三角ヤスリで折れ線をつけたので、補強にハンダを流しておきました。

出来上がりは簡単な部品ですが、日光モデルのスポーク車輪の車軸をあわせるのに3回作り直しています。

また、センターピン穴はコピー側に0.8mmオフセットさせてあります。

パートナーが完成しつつあるTR48。 20年以上一枚のパーツだっただけに、相手が出来て喜んでくれているかもしれませんね。

クハ76に仮組みしてみました。結構良い感じです。

転がりもよく、台車枠の反りも直りました。

やはり、作ったものがこうやって形になると、大きな満足感を味わえますね。

車体の製作も終わりに近づいてきました。ここで、前から気になっている部分を修正することにします。

クハ68の前面のキャンバス押さえが屋根のRに合っていないのです。

カッターで削り取り、耐水ペーパーで仕上げます。
新しいキャンバス押さえを接着しました。ほぼ、屋根のRに合わせることが出来ました。
同じく気になっている部分で屋根が歪んでいる部分にパテを盛りました。
これも耐水ペーパーで形を整えました。

それと、取り付けを忘れていた前側の縦樋を接着しました。

 

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